バリアフリー住宅はいつから?
2018/05/24
住まい全般
そもそも日本で、住宅が段差なしになったのはいつの事か
今では、床の段差がないのが当たり前になっていますが、元々はそうではありませんでした。
古い家やマンションでは、いろいろなところに段差があります。
では、いつの頃から日本の住宅ではバリアフリーが標準的になったのでしょうか?
平成8年(1996年)
住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)が、床が段差なしにするなどの工夫がされた家(いわゆるバリアフリー住宅)について、融資額を200万円ほど上乗せする制度をスタートしました。
これが、日本のバリアフリー住宅の発端だと言われています。
しかし、平成8年からすべての住宅で段差がなくなったかというとそうではありません。
私が、兵庫県福祉のまちづくり工学研究所という所に在籍していた頃(平成9~10年)、住宅の建設現場に突撃インタビューというのをやっていました。
大工さんや工事現場の監督さんに、バリアフリーについてどう思うかと聞いてみたところ、当時はまだそれほど浸透していなかったので、こんな答えがよく返ってきました。
「段差がない家なんて、不自然だし、家として締りがない」
「浴室の入り口の段差をなくすなんて、できっこない」
「段差なしにする事は余計なコストがかかる」
ところが、そこから2~3年以内に、日本ではバリアフリーが当たり前になっていきました。
多分、平成11年くらいには、ほとんどの家がバリアフリーになっていたと思います。
何事も新しいことが広がるには、少し時間が必要なんですね。