「建築業者さんに相談しているけど、本当に思いどおりになるのかどうか不安」
「ハウスメーカーさんに、図面を書いてもらっているけど、ちゃんと障害のことを理解してくれていない気がする」
そう思われるのも当然です。
一般の建築士は、実際に障害のある方の家を設計したりする機会はほとんどありません。
普通のバリアフリーの考え方だけでは、あなたが求めておられるような快適な住まいを実現することはできないと思います。
障害のある方のニーズをきちんとくみ取ることができずに、とんでもない失敗をやっていたのです。
私がやってしまった失敗とは・・・
今から、私が創業間もない頃、やってしまった大失敗をお話します。
これは、私だけの失敗に限らず、建築業者さんなら、だれでも、やってしまう可能性のある話です。
これを読めば、なぜ、普通の建築業者さんだと、障害者が快適に暮らせる家を建てるのが難しいかを、少し分かっていただけると思いますので、あえて恥を忍んで、包み隠さずお話したいと思います。
(もちろん、お客様のプライバシーに関わることは伏せてあります)
頚髄損傷の方の家を設計させていただくことになったときです。
その方は、右手が弱く、左手の方が力が強いという方でした。
そのことを聞いていたのですが、トイレの中の手洗い(といっても、正確には、自己どう尿した後のカテーテルを洗うため)を、トイレに入って右の壁に設置する設計をしてしまったのです。
実際に家が建ってから、試してもらうと、手洗いが使えない(カテーテルが自分で洗えない)ということが判明しました。
結局、建てたばかりの新築の家なのに、手洗い器の位置を動かすことになってしまいました。その費用は、洗面器を移動する際の壁や床の修理費なども含めて、30万円近くかかってしまいました。
当然、家を建てた工務店さん(大工さん)には責任はありませんので、費用はお客さんが負担されました。
私が、非常にお叱りを受けたことは言うまでもありません。
でも、それ以外のところは快適に設計されていたので、お許しいただけましたが、もしも、普通の建築士さんが設計されていたら、もっといろいろなところで、不便な部分がでてきたと思います。
私がこの失敗を通して、深く心に刻んだ事は次の3点です。
- ①お客さんは、図面をみても分からない
- お客さんは、建築のプロではないので、設計図面をみてもそれが完成するとどうなるのか、よく分からない。(問題点があっても、なかなか気づけない。)
- ②建築士も、障害者の方の対応に慣れていないと失敗する
- 右手が不自由だと、事前に聞いていても、それを確実に設計に反映させることは、慣れていないとできない。簡単なことのようですが、これが、なかなか難しい。(つい、うっかり見過ごしてしまう)
- ③完成して初めてわかる。
- 家というのは、図面の段階では、イメージが湧かない。
完成して、使ってみて初めて、使えるか、使えないか成功か失敗かが分かる。
ですから、一般の建築士さんに依頼した場合に、失敗してしまうことが極めて多いのです。
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