見逃されている問題
2018/06/02
住まい全般
高齢で知的障害のある方の問題がほとんど出ていません
高齢で知的障害のある方は、
健常者と比べて、老化のスピードが早いことは
あまり知られていません。
私自身も、バリアフリーに携わって20年にもなりますが
恥ずかしながら、全く認識していませんでした。
中には40代くらいから歩行が困難になったり
介護や医療的なケアが必要となる方も
いるそうです。
ところが・・・
介護保険制度というのは
介護が必要となった高齢者をイメージして
作られていますので、
原則的には65歳からのスタートになります。
それ以前に、支援が必要となっても
介護保険制度が使えないという事がでてきます。
くわえて、
親御さんたちも、自宅で介護する事が
困難になっていたり
すでに亡くなられていたりもします。
また、既存の知的障害者施設というところには
様々な行動特性の方がいらっしゃいますので、
介護を受けながら生活を続けることは
困難な事が多いそうです。
ですので、
知的障害のある方が、加齢にともなって
医療的なケアが必要になったり
介護が必要となった時にも
安心して暮らし続けられる居場所は
今のところ、なかなか見つからないという現状があります。
この事は、ほとんど、マスコミでも話題にはなりませんので
社会の中で、完全に見逃されている問題といっても過言ではありません。
今回、あいすくりーむの家という建物を
設計させていただくにあたって
実はこういう社会背景があったのです。